マラソン選手に多い怪我の種類・対策
日本では一時の加熱しすぎたマラソンブームが冷え始め、今では本当のマラソン愛好家の方々が日々、目標の大会を完走するため、自分で課したトレーニングを重ねています。朝早くに、また、夜遅く、会社帰り等など…、家の近所やマラソンコースでトレーニングしている姿を目にすると頭が下がる思いがするのは私だけではないでしょう。
軽いウォーキング、ジョギングなどと異なり、マラソンランナーたちのトレーニングはハードになり気味です。そのため、トレーニング最中に怪我に見舞われ、大切なマラソン大会の出場を断念せざるえないということも多々あり、残念な思いをされる方も多いようです。 このようなマラソンランナーの方々を減らすには彼ら自身が知識を身に付けなければなりません。
今回はマラソンランナーに多い怪我について、そして、ケガをしないためにはどんな対策があるのか?などについてご紹介致します。
大切な大会に備え、トレーニングを積むのと同じく、これら知識も蓄えなければなりません。
マラソン選手に多い怪我の種類
つま先が痛む(足の爪部分)
つま先が痛む多くの原因はマラソンシューズのサイズが自分の足に適していない場合と靴ひもの結び方があまい場合が多くあります。足を地面に接地するたびに足部が靴の中で前方に滑り、つま先と靴がぶつかってしまうかわです。
足の指が痛む(MP関節)
短距離走の場合、よく足の着地は足のつま先(前足部)から地面に接地するのが普通です。マラソンは長距離走ですが、短距離走のようにつま先部分(前足部)から接地する方もいると思います。この場合、指のMP関節部分にストレスかかかってその部分が耐え切れなうなってしまい痛くなってしまうのです。踵から接地するのが正しいというわけではありませんが、つま先から接地する場合の足の指の痛みはそういう短距離のフォームに近い走り方をしているからといえます。
足の甲が痛む
人によっては足の裏に土踏まずがない方もいらっしゃいます。また足の甲が高い方もいらっしゃいます。また足部全体が硬い人もいれば柔らかい人もいます。これは生まれつきによるものです。走行中の地面からの衝撃のために足の甲が痛くなるのですが、これは足部のタイプによって原因は様々です。また足首の硬さも足の甲の痛みの要因のひとつになります。しかし唯一言えることは、足部のタイプを含めて、なんらかの原因で地面からの衝撃のストレスが痛みのある場所にストレスがかかっているということなのです。
肉離れ
肉離れは通常ダッシュなどをして激しく筋肉を動かしたときによくおこります。これは急激に筋肉の収縮が起こり、筋肉が部分的、あるいは全体的に断裂を起こす現象です。しかしマラソンでは繰り返しの筋疲労からくる筋肉の痛みで起こります。
腸脛靭帯炎
マラソンをずっと走っていると膝の外側が痛くなる時があります。走っていると膝の外側にストレスがかかることは避けられないのですが、このストレスを減らすための組織が腸脛靭帯なのです。ここが痛くなるのは単に走り過ぎか、ここにストレスが集まる何かしらの原因があります。多くは足部ではなく骨盤や股関節の働きに問題があることが多いです。足底板、インソールも効果を発揮することはありますが、これだけでは解決しないことも多いです。
怪我をしないためには?
捻挫
スポーツ専門店のスポーツシューズ売り場に行くとマラソンシューズの知識がある店員さんがいます。その方にどのようなシューズがおすすめか尋ねるのが早いかもしません。ジャストフィットするサイズよりもワンサイズ大きなシューズを勧められるはずです。
クッション性のよいインソールを中敷きにしますと足への衝撃も和らぎますし、足首が固定されてつま先が靴にぶつかることもなくなるでしょう。
足の指が痛む(足のMP関節部分)
足の指(MP関節)が痛むという方は、まずはシューズを見直してください。自分の足部タイプや一定期間に走った距離などによってへたり方が変わります。見た目は新しくてもそろそろシューズの替え時かもしれません。また自分のフォームがどうなっているかをマラソンの専門にしているコーチに見てもらうのもひとつです。もちろん体の歪みやくせなどを専門の方に見てもらうのもよいでしょう。
足の甲が痛む
この痛みは走り過ぎでなければ、足部のタイプか体の歪みやバランスの問題が原因になっていますので、それを改善する必要があります。体の筋バランスをよくすることによって、体の余計な緊張感、特にふくらはぎや腰の張り感もよくなります。
足の裏の筋力を鍛えることもよい予防になります。足の裏の筋肉の鍛え方はよくタオルギャザーといって、足の指でタオルをつかむようなことがよいと言っている治療家もいますが、ほとんど意味がないことが研究によって明らかになっています。一番よい方法は片足で立って踏ん張ることです。足がグラグラするのを必死に耐えることによって足の裏の筋肉が鍛えられるだけでなく、体全体のバランスコントロールにもよい影響があります。
肉離れ
マラソンをする前は肉離れが起きないよう、フォーミングアップ、ストレッチをして筋肉をほぐすことが大切です。特に、肉離れはハムストリングス、大腿四頭筋、腓腹筋などの足におこります。そのため、この部分を入念にストレッチすることが大切になります。
また練習後のリカバリーも非常に大切です。アイシングやアイスバス(氷を入れた水に体を浸す)はよいです。また場合によってはコンプレッションソックス(圧迫をしてくれるソックス)もよいと思います。
怪我は早く治そう!
いずれの場合も症状が早めの整形外科への受診をお勧めします。未だに接骨院・整骨院を病院と勘違いしている方がいらっしゃいますが、ここは治療院であって病院ではありません。たいしたことないと思っていた痛みが実は疲労骨折だったとか、血栓だったなどということもありますので、適切な処置が遅れないようにしたいものです。
怪我をしてしまうとその間マラソンのトレーニングができなくなってしまうため、多くの人が少し症状が改善するとすぐにマラソンを始めてしまう場合があります。
例えば肉離れは軽症の場合でも1か月から1か月半はリハビリが必要です。捻挫も重度な場合では1か月以上の期間、完治に必要だといわれています。
これらの怪我を早く治したいのであれば、まず、少し症状が軽くなったからと言って本格的なトレーニングは開始してはいけません。リハビリ期間が必要です。これは第一前提といってもいいでしょう。
怪我をし早い復帰を果たすには?
マラソンランナーにとって怪我は一番避けたいものです。1度大きな怪我をしてしまうと治療・リハビリに時間がとられてしまいます。そうならないためにも、怪我をしないよう、ウォーミングアップ、ストレッチはとても大切です。また、フォームの改善、シューズを変えることも必要な場合があります。
怪我をした場合はまずは安静が一番の早道です。トレーニングをしたいと勇むこころを沈めるのもマラソン復帰の早道です。マラソンを楽しむためにもこれらのことは重要です。
怪我をしてしまった場合でも適切な処置を行う事で、後遺症もなく復帰が可能になります!ガーディアンズ(Guardians)ではアスレティックトレーナーの手技を活かしたスポーツを行っている方のためのスポーツリハビリをご提供しております。足のプロが問題を解決に導きます。特に足のケガは癖になりやすくなってしまったりするため、早めにご相談ください!
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