肩があがらないのは筋肉が硬いからだけなのか?

2015年10月05日(月)7:13 AM

 

 

ちょっと前にNHKの試してガッテンで筋膜について取り上げていましたね。筋膜リリースというマッサージとはちょっと違う手技ですが体の変化をとても感じるのでオススメですね。

 

 

実は私も筋膜リリースを行います。時間をかけてゆっくりと硬くなった筋膜を溶かしていくようなやり方です。今日はその筋膜リリースを用いてあがりの悪い肩にアプローチしたケースをご紹介したいと思います。

 

 

 

お客様の症状について

 

お客様はウェイトトレーニングをおこなう男性でした。スナッチという手を広げてバーを持ち頭上に持ち上げるのですが右肩が上がらないのでうまくできないということでした。右肩は痛い訳ではなくてただ上がらない感じですが、上げた時は[肩こりのようなだるさを感じる]とのことでした。

 

 

いろいろ検査をしますと

 

右肩後部の筋肉(棘下筋や小円筋)

二の腕の後ろ側

(上腕三頭筋の付け根、脇の下のあたり)

左胸(小胸筋)の筋肉

 

が固かったです。手を挙げる動作の時にその辺に硬さを感じました。

 

また、胸郭の上部のほうに息を吸った時に空気がうまく入らない感じでした。

 

胸椎もフラットな感じで動きがあまりありませんでした。上部の肋骨に動きづらさはないものの、下部のほうは息を吐いてもしぼまない感じでした。

 

私ならどうアプローチするか

 

まずは原始反射リリース法で全身の緊張をとったあと右肩の後ろ側の筋膜リリースを行いました。何箇所も硬くなっていて関節の動きを妨げているところがあったので一つひとつ緩めていきました。

 

肩の後ろが緩んだあとに上腕三頭筋の付け根を緩めました。肩関節周囲の制限がなくなったあとも肩の上がりが十分ではなかったので次は胸郭の調整を行いました。

 

胸郭上部に空気が入りにくいということは肋骨が下に下がっていて息を吸っても上がってこないということです。それで空気が入らない訳です。これで肋骨もすぐに戻り呼吸がしやすくなりました。

 

 

ここでスナッチの動作をしていただきましたが、まだ今一歩でした。

 

肩の上がりを邪魔しているのは動きが悪くなった胸椎でした。姿勢の悪さからくるフラットな背中だったので少しだけ骨盤周囲のエクササイズをしていただきました。ほんの数セットで変わりましたね。

 

その後に背骨がみしみし言うような肩周りのエクササイズもしていただきました。これもほんの少しだけで変わりました。また確認していただいたら驚くくらい肩の上がりとフォームがよくなりました。私から見ても美しいフォームでしたしご自分でも納得のフォームだったようです。

 

 

肩の他の症状にはどうすべきか

 

このような肩の問題へのアプローチは野球の肩の痛みであったり、五十肩であったり、肩凝り、猫背、首の痛みなどであってもほぼ同じアプローチになります。

 

肩脱臼の手術後になかなかパフォーマンスがあがらない方は原始反射リリース法が特に有効だと思います。もちろん肩周囲だけでなく骨盤周囲も大きく関わっていますので、結局は全部に対してアプローチしていかないとなりません。

 

筋膜リリースも効果的ですしエクササイズも効果的です。どちらか一方だけというのではなく両方ともやったほうがより短時間で変化していきます。

 

 

肩の問題でお困りの方はぜひご相談ください。

 

 

 

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