足底板(インソール)の形状はどんなものでなくてはならないのか

2017年04月03日(月)9:23 PM

 

足底板(インソール)は世界中で医療のひとつとして用いられていますが、簡易的な既製品も多く売られています。種類も多すぎてどれが自分の足にいいのか大いに迷うところです。

 

しかし本来、足底板が正しく働くためには、内側アーチの適切な形、幅、負荷をかけた時の変形度合いが重要です。

 

 

足底板に適切な形状が必要な理由

 

足底板の形状、特に内側アーチは距骨下関節をスピネーションさせるように外側からの力(足底板によってアーチを持ち上げる力)を増加させるものでなければなりません。

 

それによって足底の別の場所から内側アーチへ地面からの反力が内側に移動するようになるわけです。

 

また内側アーチを持ち上げることによって、前足部の内側、すなわち親指が下を向く(底屈する)ようになることによって正しく機能するようになるのです。

 

この状態になって初めて足部や下肢にかかる内側の力(筋肉や靭帯が生じる力)を修正されて理想的に機能することができるわけです。

 

 

扁平足の人が裸足で歩く場合、内側アーチは体重がかかって接地する面積が多くなります。

 

一方で、ハイアーチの人が裸足で歩く場合、内側アーチはほとんど体重が乗りません。裸足では内側アーチは地面にほとんどつかないからです。

 

ハイアーチの人の内側アーチは典型的には荷重しておらず、一方扁平足の人の内側アーチはかなりの体重がかかっているので、効果的に内側アーチに体重を移動させやすいようにするためには、内側アーチ部に適切な形と硬さをもった足底板が必要になるのです。

 

実際、適切な内側アーチの形と硬さをもった足底板は、特にハイアーチの人の踵や外側アーチ、前足部から別の場所に反力を移す能力が備わっています。というのはハイアーチの足部の内側アーチは荷重がしにくい構造からしやすい構造に変わるからです。

 

 

距骨下関節が安定的であるためには、距骨下関節のプロネーションのモーメント(内側に倒れる力)の大きさとスピネーションのモーメント(外側に倒れる力)の大きさは正確に同じでなければなりません。この状態を回転平衡と呼びます。

プロネーションで内側に倒れる。

 

スピネーションで外側に倒れる。

 

FOOT ORTHOSES and Other Forms of Conservative Foot Care

Thomas Michaud, DC   Newton Biomechanics, 1997より

 

 

この距骨下関節の回転平衡が様々な病態において、また様々な機械的な治療アプローチにおいてどのように起こるかを理解することが、足底板を処方する際により効果的であるために非常に重要になります。

 

地面からの反力が、距骨下関節のプロネーションのモーメントやスピネーションのモーメントを外側から起こすために必要な力なので、ちゃんと内側アーチが形成されたオーダーメイドの足底板は、足底腱膜や足底靭帯、足部内部の筋群、長腓骨筋、後脛骨筋、長拇指屈筋、長指屈筋へのテンションも低下させる力も持つことになります。

 

またこのようにして痛みを軽減して、歩行機能をよりよくし、怪我を予防する効果があるのです。

 

足底板の力

 

足底板(インソール)が効果的であるためには、内側アーチの形状やその素材の硬さなどが非常に重要な要素となってきます。

 

オーダーメイドの足底板は、足底のある場所にかかる圧を減らすために、その足底の場所にかかる力そのものを低下させたり、力が働く表面の面積を増やすことが必要になるからです。

 

しっかりとした素材と形状をもってして初めて上記のような足底にかかる圧力や力のかかるパターンを変える大きな力を持つことになるのです。

https://vimeo.com/211249900

 

 

クワドラステップインソールは既製品ではありますが、足部のタイプ別に形状が違うという大きな特徴のほか、内側アーチの高さと素材の硬さは、ほぼオーダーのものに近いものがあります。


https://vimeo.com/211249911

https://vimeo.com/211249904

 

そのためバスケットボールやサッカーなどの激しい動きを要求されるスポーツでも十分に耐えられるものになっています。

 

そうでありながら、アーチの形状がよく設計されていて、ほとんどの方が「思ったほど硬さを感じませんね」とおっしゃいます。

 

足や膝が痛くてインソールを使ってはいるものの効果を感じられない方には自信を持ってお勧めいたします。

 

参考資料

Foot and Lower Extremity Biomechanics IV: Precision Intricast Newsletters, 2009-2013

Kevin A. Kirby, DPM

 

 


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