PRIとは

2016年04月22日(金)7:23 PM
PRI (Postural Restoration Institute)とは

PRIでは、人間の体の何をどのように見ているかが、従来の医学的な考え方とはかなり違っています。



骨盤の動きと筋肉の働き

PRIでは、腰椎ー骨盤ー大腿骨周囲の関節の動きが悪くなって機能不全状態になっている時に、この周囲の筋肉群の同じ側や反対側が、どのような動き・働きをしているかを理解することをまず主眼としています。左右非対称になっている骨盤と、このアンバランスがどのように骨盤の機能不全に結びつくかを考えているわけです。

骨盤は上から見るとリング状になっていますが、解剖学的な視点から、また呼吸の機能との関係性から、さらには複合的に連鎖する筋肉群との関係性から、骨盤のリングの入口側(インレット)と出口側、つまり骨盤底(アウトレット)の機能をも見ています。



胸郭と呼吸

さらに、骨盤の上部に存在する肋骨、つまり胸郭のねじれや歪み、左右非対称の筋力、一定でない呼吸パターン、習慣的に呼吸の補助筋を使うこと、ポジションが悪いために機能制限されている横隔膜といった様々なことが、姿勢にどんな影響を与えるかといった観点からも人間の体を理解しようとしています。
 


PRIコンセプトでの対処法

PRIのリハビリエクササイズでは、骨盤と大腿骨のアライメントとそれに関連する回旋筋群の筋発揮のパターンを回復させ、病的な左右非対称的な筋肉の協働パターンを減らすことを目指します。まずは骨盤や関節の位置・胸郭の機能の回復を図り、そして骨盤や大腿骨・体幹部の回旋筋群を動員することによって、筋肉が十分に力を発揮できるように再トレーニングします。

またオーバーアクティブ(勝手にある程度緊張している)な筋肉をエクササイズで抑制することによって、通常の筋肉の安静時のポジションを回復することもPRIエクササイズの大きな特徴の1つです。

胸郭においては、交互的(吸って膨らみ、吐いてしぼむ)な呼吸と左右相互的な(ひねった側の肋骨が上がり、反対側が下がる)胸郭の機能を取り戻すことを主眼として、エクササイズやマニュアルでのテクニックを用います。

こういった細かいところを見逃さずに体を見ていくので、比較的短期間で効果を感じることが可能なのです。



PRIエクササイズの特徴

PRIエクササイズの大きな特徴は、そのエクササイズの種類の豊富さです。寝て行うものから座って行うもの、さらに立って行うものなど実に多岐にわたっています。

エクササイズそれ自体もたくさんの要素を含んでいます。ある筋肉を収縮させることによって、その関連する部位の筋肉群にも同時に刺激がいったり、逆に過剰な働きを抑えることを意図していたりします。ストレッチではなかなか緩まなかった筋肉を関連する別の筋肉群のエクササイズをすることで緩ませることが可能なのです。


例えば、このエクササイズでは左のもも裏の筋肉を使ってお尻を少し浮かせますが、このエクササイズによって左側の骨盤の前傾を直そうとしています。また膝の間にボールをはさむことによって、内転筋・骨盤底筋をも活性化させています。また同時に左の股関節前側の筋肉は過活動にならないように神経系の働きかけが起こります。
 

「筋肉を働かせないために筋肉を鍛える」というのは今までになかった考え方ではないでしょうか。

PRIのアプローチを通して、日常の生活も視野に入れながら骨盤と呼吸のニュートラリティを回復しようとしているのです。

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